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首から肩、背中に広がる大きな筋肉、僧帽筋を中心とした肩を支持する筋肉の緊張感や痛みを肩凝りと言いますが、その原因には様々なものがあります。そしてそれは“本態性肩凝り”と“症候性肩凝り”の二つの種類に分類されています。
高血圧や心肺性疾患に付随する症状に対しては、当然その原因となる疾患を専門医に相談することが最優先されますが、それ以外の肩凝りについては、フェイシャルディストーションモデルテクニックによる矯正がその疾患を還元させる上で重要な役割を果たします。フェイシャルディストーションモデルでは、僧帽筋に生じる痛みや緊張感を、その周囲に生じた数種類の損傷ととらえ、筋膜組織の歪曲として認識し対応する矯正法で還元させます。
その方法は
★筋膜組織の筋膜表面を通しての突出を還元する。
肩凝りを感じる部分を触ると非常に痛い部分、これは筋膜組織の突出です。これが筋膜表面に引っ掛かり、正常な筋肉の機能を妨害しています。したがって外部からの影響力により本来の状態に押し返す必要があります。
★歪曲した筋膜組織の捻れを取り除く。
筋膜組織の捻れは肩や肩甲骨の内側の突っ張るような感覚を発生させている原因です。したがって外部からの影響力によりその捻れを還元させなければなりません。
★肋骨周囲の筋膜機能を回復させる。
硬く緊張する僧帽筋周囲の拘縮により、肩から肩甲骨周囲の肋骨間の筋膜組織の機能が損なわれ、緊張感や痛みを発生させる原因の一つとなっています。したがって外部からの影響力により還元させる必要があります。
★上部胸椎周囲の筋膜機能を回復させる。
上部胸椎周囲の筋膜機能もまた、硬く緊張する僧帽筋周囲の拘縮により正常な機能が損なわれ、緊張感や痛みを発生させる原因となります。したがって外部からの影響力により還元させる必要があります。
★頚椎関節周囲の筋膜機能を回復させる。
常に過緊張を起こしている頚椎周囲の筋肉による圧力により、頚椎関節周囲の筋膜機能が損なわれています。この関節機能を回復させるため、最初に周囲の筋の損傷を取り除き、そして頚椎関節周囲の筋膜機能を還元させなければなりません。
上記した矯正手順に付け加え、固有の疾患に対応する損傷を認識し、その全てを対応する矯正方法により還元させることにより“肩凝り”と言う症状を緩和させます。
現在の一般的な肩凝りに対する考え方は
“肩凝り”は、首から肩にかけての緊張感や不快感、鈍痛などをさす症候名である。肩を支える筋肉(僧帽筋、菱形筋、棘上筋、肩甲帯あるいは後頚部の筋肉)に緊張、異常収縮、硬結、疼痛、圧痛が存在する。
本態性の肩こり
・過労 肩甲背部の筋肉の過労に起因する
・運動不足
・寒冷による筋肉の緊張、着ている衣服の重み
・精神的緊張
・姿勢の悪さ
・加齢による頚椎、肩甲帯の変性疾患に起因する
症候性肩こり
*整形外科
・肩関節疾患(五十肩、肩関節外傷など)
・脊柱疾患(頚椎症、頭頚部外傷後遺症など)
・胸郭出口症候群
*内科
・心肺疾患に伴う症状
・高血圧患者(朝の肩こりと頭痛)
・狭心症、解離性大動脈瘤
・慢性関節リウマチを中心とする膠原病
*耳鼻科
・内耳(前庭疾患での前庭頚反射経路により患側の肩凝りや眩暈など)
・中耳、外耳疾患(頭頚部悪性腫瘍の局所のリンパ節転移)
*眼科
・眼精疲労
・老視
・VDT作業者
・長時間の視作業者
しかしながら現在、日本に存在する各種療法に肩凝りに対する直接的な対処方法はあまり耳にしません。コリを軽減するために筋肉を揉み解しても「その時は気持ちが良いけど」とよく聞きます。また「首がズレているから肩が凝る」などと世間では言いますが、首の骨はそんなにズレたりするものではありません。したがって首の骨を“ボキッ”と言わせても一時的な解放感が生じる程度です。
肩凝りを解消する上で大切なことは、その症状の根源となる解剖学的変化を認識し、適切な方法で還元させることです。
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